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イベントレポート:尽きないオフレコ本音トークと日本酒──福岡で見えたライフサイエンスの現在とこれから

開催概要:

本イベントは2025年8月28日に福岡の九州大学医学部百年講堂で開催されました。前半は「PARKS Mentorship Program」、後半は「Life Science Insights Vol.06 ここが知りたい!AMEDの今後の戦略とスタートアップへの期待」の二部構成で行われ、研究者や起業家、企業関係者、政府機関の担当者など幅広い方々にご参加いただきました。科学的な知見だけでなく、事業化や人材、文化に関する議論も盛り込まれ、多角的な視点から学びのある時間となりました。

前半の「Mentorship Program」の熱気をそのままに、「Life Science Insights」はAMED(日本医療研究開発機構)の講演から始まりました。九州・福岡への期待を頂くことでピリッとした空気と熱気が入り混じり、参加者は熱心に耳を傾けていました。

内容は、スタートアップ支援に関するビジョンや期待について。以下の点が紹介されました。

• 認定ベンチャーキャピタル(VC)との連携を重視すること

• VCは資金提供だけでなく、臨床開発や国際的な試験の経験を提供することが求められること

• 研究者向けに「Startup Guide」を準備しており、特許、契約、データ信頼性などをサポートする予定であること

▲左から、AMED(日本医療研究開発機構)上野さやか氏、内田隆氏

その後のパネルディスカッション「Challenging AMED」では、AMED内田隆氏・上野さやか氏、Plug and Play Japan高橋⻯久氏、アステラス製薬加来正夫氏 、みなとみらい特許事務所 村松大輔氏 が登壇し、Newsight Tech Angelsの瀬尾亨氏がモデレーターを務めました。AMEDの講演を受けて、その内容に切り込む形で議論は予定時間を超えて盛り上がり、パネリストたちは、それぞれの会社の枠を超えて率直で深い意見を共有。普段聞けない本音が炸裂することで、聴衆も前のめりとなり、会場全体が活気にあふれていました。

▲左からAMED内田隆氏・上野さやか氏、Plug and Play Japan高橋竜久氏、アステラス製薬 加来正夫氏

さらに、瀬尾氏による「起業家マインドセット」の講演では、レジリエンス(粘り強さ)、明確なコミュニケーション、そして知的財産・チーム・ストーリーの統合が重要であることが語られました。

▲Newsight Tech Angels 瀬尾亨氏

最後に行われたワークショップ「日本酒を用いた交渉術」では、日本酒を前に交渉術を学ぶ他では体験することのないユニークなスタイル。当日は、福岡のお酒に拘り4種の日本酒(田中六五玉出泉 TAMA三井の寿山の壽フリークス2)が用意されました。参加者は、ワークショップもさることながら日本酒に興味津々。お酒を前に、会話も弾み、自然とネットワーキングが開始。コミュニティが形成されていく過程を間近で体験することができました。

ワークショップでは、日本と西洋のコミュニケーションスタイルの違いや、ライセンス契約における交渉の工夫について学び、グローバルで活躍してきた瀬尾氏のメソッドをぎゅっと凝縮した内容を伝授いただきました。

総括

本イベントに参加して、一番の魅力はユニークな内容と他では体験できない学び。講演内容によってパネルディスカッションの内容も即興で変えるなど、パネリストたちの緊張感が私たち参加者にも伝わって来るほどのドキドキ感や思わず話に没頭してしまう内容。ライフサイエンスや事業を創ることについて、一緒に考えてしまう自分を見付けたりと自分自身でも新しい発見があったイベントでした。年齢や地位関係なく、机を並べて一緒に考える機会を持つことも新鮮な体験で、教授や企業関係者、学生が共に学べたことは非常に印象的でした。来年1月にオープンするエフラボ九大病院でもこのようなイベントを多数開催予定で、今後も新しい視座や体験が得られることが楽しみです。

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